〜 クロスカントリー購入記 〜

まだプレートが来てないクロスカントリー

結婚した。奥様が来た。クルマが必要だ。と言う事で、クルマ探しが始まりました。これは結婚式以外で夫婦としての最初の共同作業。クルマはワゴンがいいね、と言う事で大体の目星は付いていました。理由は犬がいるからと言うことと、いざと言う時に荷物が積めるから。16歳での免許取得以来、セダンやハッチバックやピックアップトラックには乗った事はありましたが、ワゴンは未経験。でも私は山とかにも良く行くし、カメラ機材や望遠鏡も積む事があるのでずーっとワゴンが欲しかったんですね。幸い奥様もワゴンに賛成してくれたので話は早かったです。あとはどれにするかの話。私は前からボルボのクロスカントリーが欲しかったのですが、クロスカントリーは正直チト高い。予算をかなりオーバーするので、最初はまったく考えていませんでした。しかし車って高くなりましたね。いろいろあると思ったのですが、結構限られてるんですね…。


VW Passat Wagon GLX

さて、最初に候補に挙がっていたのは VW の Passat Wagon。これは値段も手頃だしデザインもなかなか。フォルクスワーゲンはデザインの先進性とハンドリングが好みです。一番選ぶ可能性が高い車だったので、最初に攻めてみることにしました。

近所にある VW ディーラーに着くと、そこではいかにもアメリカのマルボロ・マンと言った感じの男が待ち受けていた。「おう。パサートのワゴンかい?うだうだ説明聞くよりも実際に乗ってみろ。遠慮するな、いいから乗ってみろ」といきなり試乗(笑)それも免許証も名前も聞かずにいきなりキーを持って来ました。「オレが横でごちゃごちゃ話してたらゆっくり試乗できないだろうから、君ら二人で勝手に行ってくれ。」うーん、爽やかだ(笑)乗ったのはガンメタの VW Passat GLX V6 と言う最上級モデル。室内は広いしシートも気持ちいい。パワーもそこそこあって、とにかくフル装備。「んー、なかなかいいね。候補だね、こりゃ。」約15分試乗してディーラーに戻ると、マルボロがニンマリして待っていました。「どうだ、いいだろう?」結局この日は各グレードの簡単な見積もりをお願いして、次なる候補のアウディのディーラーへ。

Volkswagen Passat Wagon GLX V6 を試乗して

気に入った部分

気に入らなかった部分

エクステリアデザイン

青いメーター(読みにくい)

室内の広さ

室内が全体的に安っぽい

マルボロマン

奥様の反応


Audi A4 Avant 1.8T

アウディを候補に入れたのは生まれて初めてです。アウディに対するこれまでの自分のイメージはと言うと「中途半端」。走りでは BMW ほど官能的ではなく、機能的にも特筆する部分はなく、スタイリングも普通で下取り価格が安い、と言うのが今までのイメージでした。しかし今回 $30,000 - $35,000 のワゴンを探している事もありパサートのネクストレベルが Audi A4 Avant だったので候補に入れる事になりました。狙っている車種は Audi A4 1.8T Quattro Avant 。値段的にはパサートの最上級モデルとどっこいどっこいですね。アウディを見るなり、奥様の目がハート形に(笑)うーん、やっぱ女性はアウディが好きなんだなー、と思いながらショールームへ。

中でキョロキョロしていると、アメリカサイズの女性が歩み寄って来た。「何をお求めですか?」「うん、A4 ワゴンを。」と言う事で外に停めてあったイルカ色(すなわちガンメタ)のワゴンを見る。うーん、今までのアウディはイマイチでしたが、今度の新型 A4 はかなりカッコイイ。どの角度から見ても丁寧にデザインされ、パネルのフィットも「さすが」と言えるレベル。内装は特別感動しませんでしたが「質」の面ではかなりのレベルにあると思います。

さて、ワゴンを買うからにはカーゴエリアの大きさやデザインが重要です。もともと A4 のワゴンには「カッコだけでワゴンとしては中途半端」と言うイメージがありましたが、今年フルモデルチェンジを迎えた A4 は去年のモデルよりも若干大きくなりました。最低レベルはギリギリクリアしてると思います(それでもやっぱちょっと小さいかな?)。しかし奥様がかなりお気に召した様子なので、私の中ではパサートがかなり遠ざかりました(笑)

そして試乗。乗ったのはワゴンじゃなくて、普通のセダン。ちょうどワゴンが無かったのが理由ですが、まあワゴンもセダンも大体一緒だろうということでワクワクしながら試乗することに。運転席に座って私のドライビングポジションに設定する。最初に感じたのは「狭い」と言う事。特に横幅と、足下のスペース。「うーん、窮屈だ」と言うのが最初の感想。足がセンターコンソールにぶつかる程です。でも室内は落ち着いててアルミのトリムがなかなか素敵。いざ、エンジンをかける。「キュルルン、ブオン」かかった(当たり前だ)。しかし低音の「ぶぼぼぼぼぼ」と言う、頭痛を伴いそうな騒音が室内を満たす。「うるさいエンジンだな、何で?排気かな?」と思いながら、出発。アクセスは軽くて慣れるまで大変そう。そして公道に出て本格的な試運転。アクセルを踏む。しーん。「およ?」と思った瞬間「ぬおーん」と出る。「ああ、ターボラグね。すごいラグだな。」と思いながら運転。しかしさすがにスポーティーなクルマだけあって足回りはいい感じです。かなりハイスピードで曲がってもすごく安定しています。路面の凸凹の処理も私好み。「さすがドイツ車だ」などとつぶやきながら町中を走り回る。気分良く走ってると、前方を走っていたクルマが駐車場に入りました。私はブレーキを踏んで減速。そしてアクセルを踏んで加速・・・するはずですが「あれ?加速うわっ!」…。…。ターボラグです(笑)ブレーキを踏んで減速し、アクセルを踏んで加速する時に1秒くらい全く反応しないんです(汗)「なんじゃこれ。高校の時に乗ったボルボターボはターボラグなんて全然感じなかったけどな」などと思いながら試乗を続ける。今度は高速道路へ。ちょっときつめの加速をすると、やはり4気筒エンジンの騒音が。まあこれは仕方がないですね。高速道路では加速しない限り割と静かで安定しています。うーん、やはりドイツ車は高速道路だ。気が付くとエンジンをかけた時の「ぶぼぼぼぼ」と言う不快な騒音もすっかり消えていました。あれはエンジンが冷たい時に出る音のようですね。高速、町中、さまざまなシチュエーションで試乗し終えて、ディーラーに戻る。まあ何点か気になりましたが、悪くない。それよりメカなんて全然分からない奥様が気に入ってるんですから、これにしようかな。と、その日は思いディーラーを後にしました。

Audi A4 1.8T Avant を試乗して

気に入った部分

気に入らなかった部分

デザイン

エンジンが冷たい時の騒音

ハンドリング性能

全体的に狭い

高級感・質感

足下は特に狭い

造りが細かくて丁寧

カーゴエリアが小さい

奥様の反応(笑)

ひどいターボラグ

 

電動シートが無い

 

革張りオプションが無い


Volvo V40

次に狙いを定めたのがボルボのV40。このモデルはちょっと小さいのでもともと選択肢に入っていませんでした。1984 年からボルボに乗って来た私には、S40 はちょっとボルボらしくなくて購買意欲が出ませんでした。でも一応ボルボファンとしては外せません。行きつけのディーラーでは長身の、私と同じくらいの年齢の人が応対してくれました。彼はそこで働き初めて2週間目ということで、割と色々一生懸命説明してくれたので好感が持てました。しかしセールスマンへの好感度と反比例して、V40 に対する印象はあまり良くありませんでしたね…。まずはリアのデザイン。テールランプを結ぶ部分が、何故黒いの?「まるで狸みたい」とは、奥様のご感想。確かにそうです。しかし個人的に一番ガッカリしたのはドアノブ。なんと無塗装の黒いプラスチック。これ思いっきり引っ張ったら「バキッ」て壊れるんじゃないの?と言うくらい、ボルボらしくない華奢な造り…。うーん、この2点で残念ながらこのクルマは却下だな…。でも礼儀(?)として一応試乗しました。エンジンは 1.9 のターボ。パワー充分でハンドリングもなかなか軽快。乗って見ると割と洗練されたクルマということが分かりました。内装もいいし、素直に見れば結構いいクルマですね。奥様が乗るにはちょうどいい大きさと性能、安全性だな、とまで思いましたが、外面が気に入らなければ中身も評価しないのが女性というものです(?)。「ドアノブと狸が・・・。」と言う訳で、その日のうちに V40 は候補から脱落。もちろん、V70という最高のワゴンがあるのは分かっていましたが、何せ高いんだもん・・・(涙)

Volvo V40 を試乗して

気に入った部分

気に入らなかった部分

落ち着いた内装

全体的に高級感に欠ける

手頃な価格

あまりボルボらしくない

安全装備の充実

奥様の冷めた反応(笑)


Subaru Outback L.L. Bean Edition

そして番外編としてスバルへ。そこで Outback という車種を見ました。日本ではランカスターって言うモデルですね。それの L.L. Bean Edition というのがあって、3リッターの V6 エンジンに革張り、ダブルサンルーフ、電動シートなど、ありとあらゆるオプションが付いているモデルが目にとまりました。へぇ。ふーん。奥様に電話で「スバル見た。」すると奥様は「ふーん。」やっぱ「スバル」と言うブランドイメージは「アウディ」や「ボルボ」に負けるらしい(笑)しかし、このモデルはここシアトルでは15秒に1台は見かけるというくらいの超人気車種。まあ、試乗はタダだし乗ってみますか〜。と言う事で、奥様連れて試乗へ。するとどうでしょう…。実際に見ると奥様はかなりお気に召した様子(笑)「実際に乗ってみると・・・いいね。」などと言いながら、実際にこれに乗ってる自分を想像している様子。おぉ!ダークホース出現!!!アウディの強力ライバルとなったのでした。

この時点で、候補に残っていたクルマは2車種。Audi A4 1.8T Avant と Subaru Outback L.L. Bean Edition です。後は値段の問題だなぁ、と思ってスバルの活きのいいセールスマンに聞いてみると「おう、10%引いてやるよ。」いきなり・・・10%?ってことは3000ドル?美味しい話だなぁ。だってアウディは500ドルしか引いてくれないんだもん。「A4 は大人気なので値引きにはほとんど応じられません。納車も3ヶ月後になります。」やっぱアウディは強気です。こりゃ「スバル」と言う意外な結末になりそうだなー。

Subaru Outback L.L. Bean Edition を試乗して

気に入った部分

気に入らなかった部分

充実した装備

デザインがイマイチ…

運転席は電動シート

助手席は手動シート

革張り

座り心地の悪いシート

サンルーフが2つ

カーゴエリアの天井が低い

エンジンがパワフル

やっぱデザイン(笑)


Volvo V70 XC (Cross Country)

アウディの納車が3ヶ月後という事と、好きなのはデザインだけで価格面からも装備面からも完全不利なアウディがスバルに負けそうになりました。後はスバルとの値段交渉です。頑張って様々なアクセサリを付けさせるぞ!と言うことで、自転車ラックやラゲッジゲートなどいろんなオプションを付けさせて「とにかくベストな値段を出してね」とセールスマンに最終通告(?)をしていろいろ吟味。$28,000 か。うん、悪くない。これにしちゃおっかなぁ・・・とほぼキマリかけたある日、以前から一番の憧れの的だったボルボのクロスカントリーの事を何気なく調べていました。すると、何とキャンペーンをやっている事が判明!6 月だったのであと数ヶ月で 2003 年モデルが出るとの事で、安売りをしていたんです。しかしそれでも A4 なんかよりも $10,000 も高い。「うむぅ・・・」と悩んで悩んで悩み通したあげく、同僚の「長く乗るんだったらやっぱり中途半端に妥協するよりも本当に欲しいクルマを買った方が後々後悔しないよ。」と言う一言で「そっか。そうだよな。よし、クロスカントリーにしよう!」その夜奥様と相談したら「任せる」と言う素晴らしいご返答を頂いたので「善は急げ」と言う事で次の日にボルボを訪ねる事に。

ショールームに入るとちょうど受付嬢と担当セールスマン戯れており、私の顔を見るなり「○○さんじゃないですか!」と挨拶をしてくれました。「V40 の話でしたよね?」「いや、今日はクロスカントリーを試乗したいと思って・・・」「クロスカントリーですか?V40 からすごいアップグレードですねぇ(笑)」「うん。キャンペーンやってなければ A4 にするところだけど。」と言う事で、クロスカントリーを試乗。

まずは外観の印象から

2001 年モデルからモデルチェンジをして、クロスカントリーはマジで厳つい顔つきになりました。アメリカでは飛び石によるフロントへの傷を防止する為にフロントマスクを付ける人が多いんですが、それを無塗装の樹脂製バンパー一体式で内蔵してしまった度胸には参ります。フロントだけではなく、サイドプロテクションモール、リアまでグルリと一周プロテクトされているんですよね。これは言うに及ばずオフロードなどで走った場合にボディー塗装部に傷が付いたりするのを防ぐためのものです。それだけではなく、タイヤは Pirelli Scorpion ST と言うオン・オフで高性能を発揮するタイヤを履いていて、車高も普通の V70 よりも 55mm 高い。最低ロードクリアランスは 215mm で、これは本格 SUV に匹敵する数値です。全体的なデザインも上品でありながらスパルタン。「男の道具」を感じます。惚れた。

次に内装を見る

まず、ドアを開けた時の感触がいいです。非常にスムーズだけど日本車のように「軽い」と言うイメージが全くありません。室内に入ってドアを閉めた時の感触もグッド。重すぎず、非常に上品です。以前のような金庫の扉を思い切り閉めるようなイメージは全くありません。室内はモロ私好みで「ブラボー」の連発(笑)ボルボのエルゴノミクスというのは非常に良く考えられていて、直感的で親切だと思います。派手さも無ければ日本車のような子供っぽさなども微塵もありません。シートはボルボの内装の最大のウリであって、これは昔から変わっていないですね。私は色んなクルマを乗って来ましたが、やっぱりボルボのシートの右に出るものはいないな、と感じました。クロスカントリーの本革シートは野球のグローブのようなジグザグなクロスステッチ加工が施されていて、非常にタフでスタイリッシュ。これはお洒落です。ボルボもこういうお洒落をするようになってきたんだなぁ・・・。で、驚いたのが B ピラーに後部座席用のエアコンダクトが付いていて、後ろに座っている人も快適に過ごす事ができること。広さも充分で、850 と比べると横幅とレッグルームが広くなっています。クロスカントリーの室内はとても落ち着く空間です。

さて、大事なカーゴスペース。うーん。A4 を見慣れた私にはフットボールフィールドに見えるくらい広いですよ(笑)ショッピングバッグホルダーも付いてるし、客室とカーゴエリアを区切るネットも付いている。シートを倒せばかなり広いカーゴスペースが広がる。全く不満はありません。

乗った感じ

そしていざ試乗!エンジン音は 850 と比べて大幅に静かになった感じです。室内もとても静か。エンジンは 2.4 リッターのロープレッシャーターボ。ロープレッシャーとは、加給圧を低めに設定したターボの事。低めに設定する事で燃費面でとても有利になります。パワーはロープレッシャーという名前の割にはかなりあると感じました。トルクが 1,850 rpm から 5,000 rpm まで一定なので、リニアに加速します。しかし高速に乗った時に感じたのは、意外にロードノイズが聞こえる事。これはその他の騒音がうまく抑えられている為、オン・オフ両用の Pirelli Scorpion の音が目立つためですね。セールスマン曰く「普通の V70 ならばもっと静かです。」そりゃそうでしょう。ハンドリングは高い車高にも関わらず、850 よりも良い感じ。直進性も矢の如し。オンロードでの性能に何ら不満はありません。オフロードを試す事はできませんでした。

全体的に

想像通りの、いやそれ以上に素敵なクルマでした。これなら10年乗る価値はある。よし、決めた!

と言う訳で色んなクルマに浮気しそうになりましたが、結局は一番欲しかったクロスカントリーに落ち着きました。予算を大幅にオーバーしましたが、10年乗るなら価値はあると思います。選んだ色は Ash Gold という、クロスカントリーの専用色であってイメージカラー(このページの写真は全部 Ash Gold)。内装色はベージュのダッシュボードとシートはチョコレート色。これもクロスカントリーの専用色。装備は3列目のシートオプション以外全部付けてもらいました。そしてこのサイトを立ち上げちゃいました(笑)これからコイツと楽しい事いっぱいしよう。HPもどんどん更新するぞー(多分)。